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仮設トイレの常識を変える “普段のトイレと同じ”を目指して

株式会社ビー・エス・ケイ
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2020/11/04

建設現場やイベント会場、そして災害時には避難所に設置される仮設トイレ。「仮設トイレの常識を変える」をテーマに仮設トイレの製造・販売・レンタルを行う、株式会社ビー・エス・ケイ代表取締役の三谷彰則さんにお話を伺いました。

同社の仮設トイレを代表する「ビューティースカーレット」

災害時、トイレが嫌だと体調を崩す

加藤:災害が起きると停電、断水、給排水管の破損など様々な理由で水洗トイレが使えなくなります。避難所に配備されるのが仮設トイレですが、従来の仮設トイレは和式で、狭い、暗いなど、お年寄りや子どもなどには決して使いやすいものではありませんでした。
トイレに行くのが嫌で水分や食事を控えると、体力が低下して感染症にかかりやすくなったり、脱水症状やエコノミークラス症候群になるリスクも高まります。

三谷さん(以下、敬称略): 従来の仮設トイレの多くは建設現場での工事の邪魔にならないようにコンパクトで、輸送しやすいことなどが優先され、乱暴に言うと、快適性は二の次でした。

株式会社ビー・エス・ケイ代表取締役の三谷彰則さん

仮設トイレを快適な空間に

加藤建設現場で使用される仮設トイレの質が向上すると、災害時の避難所に配備される仮設トイレの質も上がります。建設現場での職場環境の改善の一環として、国土交通省は2016年に男女ともに快適に使用できる仮設トイレのことを「快適トイレ」とし、それに求める機能を決定しました。洋式便器、水洗機能、できるだけ臭いがしない構造、照明などです。

三谷:当社では20年前の創業時から、従来の仮設トイレのあり方に疑問を持ち、利用者が安心して快適に使える仮設トイレを目指してきました。当社を代表する製品が「ビューティースカーレット」です。仮設トイレ業界で初めてグッドデザイン賞を受賞(1993年)し、国交省の快適トイレの要件も満たしています。

「ビューティースカーレット」 には化粧棚、LEDライトなどを標準装備

加藤:ビー・エス・ケイ(以下、BSK)の仮設トイレを使った方に感想を伺ったところ「広い」「明るい」「きれい」という印象が強かったようです。私自身も使ってみてそう感じるのですが、どんな工夫をされているのでしょうか?

三谷:一般的な仮設トイレよりも広々して大きく、圧迫感がありません。仮設トイレは運搬の効率を考えてあまり天井を高くしないのが一般的ですが、「ビューティースカーレット」は高さが2m59cm(下部のタンク含む)で業界最高です。
天井パネルは光が透過する素材を使用しています。内部にも照明がついていますが、外部から光が入ってくることによってさらに明るく、圧迫感をなくすことができました。

天井が半透明なので明るく、圧迫感がない

耐久性に優れた成型方法 防犯にも配慮

加藤:たしかに「明るい」という感想が、実際に使った方からもありました。

三谷:仮設トイレに使用される素材は一般的に、日光に当たると老朽化が進みやすいという課題があります。しかし、当社は国内の仮設トイレメーカーでは唯一、射出成型という工法を採用したことで日光に当たってもダメージを受けにくく、耐久性に優れた、頑丈なトイレを実現することができました。
表面を滑らかに仕上げることができ、強度や気密性が高いので、老朽化が進みにくいという特性があります。壁のリブ(凹凸)がついているのも、強度を高めるための工夫です。

ところで仮設トイレを使用しているとき、壁や扉が薄くて、鍵が簡単に開いてしまうのではないかと不安になったことがありませんか?

扉の強度も高い
(背景のポスターは同社がゴールドパートナーを務めるBリーグ・大阪エヴェッサ)

加藤:トイレに入っているときに、外側からドアを強く開けようとされて怖かったというのは、被災地の避難所にヒアリングした際に出てきた意見です。トイレにおいて、防犯という観点はとても大切です。

三谷:そうなんです。気密性に優れているため扉がピッタリと閉まり、内側からの施錠もしっかりとできますので、外からどんなに強くドアをゆさぶっても、鍵が外れるということがありません。また、男女の標識が遠くからでも一目でわかるようにしているのも、開発当初からこだわっている点です。

内側からしっかりと施錠ができる

加藤:「きれい」という点についてはどうですか?

三谷:新品であればどんなトイレでもきれいなのは当たり前ですが、当社のトイレは使用年数を重ねても、きれいで嫌な臭いがしないという評価をいただいています。
仮設トイレは使用後に汚水タンクの汲み取りが必要になりますが、射出成型によってタンクの内側を平らに仕上げているので、掃除がしやすく、臭いが残りにくいという特長があります。これが清潔感につながっていると思います。

三谷:また、便器は陶器製にしています。軽くて割れにくいプラスチックが運搬には向いていますが、利用者に普段のトイレと同じ使い心地を感じていただきたいので、陶器製にしています。外部に取っ手をつけることで運搬する方にも配慮しています。

手洗い台、除菌クリーナー、サニタリーボックスなども設置されている

三谷:使用後の洗浄は、便器の右横のレバーを押して流しますが、1度の洗浄で約250㏄と十分な水量が流れます。

汚水タンクの容量も450Lで、ワンボックス型では業界最大ですので、汲み取りが頻繁にできない環境のときも安心です。よく「タンクの容量が大きくても、一度の洗浄水が多いとすぐにタンクがいっぱいになってしまうのでは?」と聞かれます。でも少ししか洗浄水が出ないと、どうなるでしょうか?

加藤:何度も水を流すと思います。実際、1度で流れずに困った経験をしたことのある方は多いのではないでしょうか。

三谷:そうなんです。1度の洗浄水の量が少ないと、結果的に何度も水を流すことになります。利用者の使い勝手も、汲み取りの効率も落ちるのではないかと思います。

仮設トイレを普段のトイレと同じ感覚に

加藤:ここまで使い勝手にこだわった製品づくりをしてこられたのはどうしてですか?

三谷仮設トイレの常識を変えたい、という思いからです。これまでは仮設トイレしかないと、使うかどうか迷ったり、我慢してコンビニなどのトイレを探すということがあったと思います。野外での活動や災害時は、トイレの問題がより切実になります。仮設トイレを普段の水洗トイレと同じような感覚で、安心して使える環境にしたいと思っています。

加藤:安心して使える仮設トイレが増えると、災害時にもトイレが嫌で体調を崩すということが減りますね。

三谷:2018年の西日本豪雨では、被災した愛媛県宇和島市に当社のトイレを届けることができました。内閣府(防災担当)による被災地へのプッシュ型支援の依頼を受け、現地に仮設トイレ5棟とトイレットペーパー、消臭剤、除菌剤などをお届けしました。今後もこうした機会があったら、ぜひ積極的に取り組んでいきたいと思います。

西日本豪雨で被災した宇和島市に到着した同社の仮設トイレ

加藤:ぜひお願いします。災害時に活躍するためにも、平常時の建設現場やイベント会場で使用が広がるのが理想的ですね。

三谷:はい。これまで仮設トイレメーカーではあまり注力されてこなかった、本体のデザインやロゴマークなどの部分にも、当社では力を入れてきました。「BSKのマークがついていれば、安心して快適に使える」と一目でわかっていただきたいからです。

昨年は、当社がゴールドパートナーを務めるBリーグ・大阪エヴェッサの冠試合を開催させていただくなど、製品の良さを知ってもらうため、一般の方と接点を持つことも大切にしています。
今後も耐久性や使いやすさに磨きをかけ、より利用者目線でトイレを作っていきたいと思います。

同社のマスコットキャラクター「B助」を持つ三谷さん(右)と、日本トイレ研究所・加藤
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