前回に続き、気持ち良い排泄を続けるためのちょっとしたヒントをまとめたハンドブックの内容をお伝えします(ハンドブックは、日本トイレ研究所のHPから自由にダウンロードできます→ https://www.toilet.or.jp/projects/small-good-things )。
ちょっともれる方にしっていただきたいこと
時々失敗してしまうことは誰にでもあります。でも、なるべく失敗はしたくないですよね。ここでは、もれ対策のポイントをお伝えします。
失禁対策のヒント1:下痢を防ぐ
食あたりや風邪など、何らかの原因で下痢になると、便がもれやすくなります。手洗い、うがいをしっかりして、感染症に気をつけましょう。また、食べすぎや飲みすぎ、生食には気を付けて、激辛料理や冷たいものはほどほどにしましょう。普段から下痢気味の人は、おなかを冷やさないように気を付けて下さい。
失禁対策のヒント2:便をしっかり出しきる
便をしっかり出しきりましょう。決まった時間にしっかり排便できていれば、変な時に便がもれることはありません。
失禁対策のヒント3:尿や便を我慢する筋肉を鍛える
尿や便を我慢する筋肉を鍛えましょう。やり方は、尿道や肛門をぎゅーっと締める、いろんな姿勢で締める、締めながら動くなどです。尿や便を我慢することは良くありませんが、いざという時に我慢できるような筋肉をつけることは良いことです。繰り返し言いますが、何歳になっても筋肉は強くできます!
失禁対策のヒント4:もれにつながる行動を避ける
せきやくしゃみをしたり、力が入ったり、びっくりしたりする時にもれることがあります。風邪やアレルギーに気を付ける、ゆったりと動くようにするなど、もれのリスクになる行動を避けるようにしましょう。
失禁対策のヒント5:尿とりパッドやおむつを使う
これは、気持ち的にも見た目的にも抵抗がある人が多いと思います。でも最近は、薄手の目立たないものが増えています。ちょっとくらいもれても大丈夫!という安心感が精神的余裕につながります。
失禁対策のヒント6:医師に相談する
急にやってくる猛烈な尿意のことを尿意切迫感(にょういせっぱくかん)といいます。薬でコントロールできることもあるので、このような症状のある人は、ためらわずに医師に相談しましょう。
医師と薬のこと
尿が出すぎる人、便が出ない人、ちょっともれる人、排泄が少しでもストレスになっている人は、かかりつけの医師に相談してみてください。「年のせいだよ」なんて言われたら、違うお医者さんに行ってみてください。排泄、泌尿器、消化器などと看板に掲げているところがおすすめです。腰が痛くなって整形外科に行ったり、目が見えにくくなって眼科に行ったり、虫歯になって歯医者さんに行ったりするのと同じです。
医師に相談すると、薬がでることがあります。薬の種類や量は、状態を見ながら調整されます。薬による排泄の変化を自分でしっかり観察して、医師と一緒に、あなたにとってベストなお薬の種類と量を見つけてください。いったん良くなっても、また悪くなることもありますので、長い目でコントロールしていきましょう。
ただ、いくつかの病院に行っていると、薬の種類が多くなりすぎることがあります。お薬手帳を使って、かかりつけの医師や薬剤師に全てのお薬のことを分かってもらうようにしましょう。1日に飲むお薬が5~6種類以上になると、さまざまな健康被害が出ることが分かっています。排泄はよくなったけど持病が悪化した、なんてことにならないように注意してくださいね。
災害時のトイレ
普段使っている水洗トイレが、災害時には停電や断水などの影響により使えなくなることがあります。排泄は災害時でも止めることはできません。トイレが使えないと自宅での避難生活もできません。災害時にも気持ち良い排泄を続けるため、水や食べ物、薬だけではなく、トイレもしっかり備えましょう。
防災トイレのヒント1:トイレットペーパー
普段使っているトイレットペーパーを多めにストックしておきましょう。
防災トイレのヒント2:明かり
停電の場合を想定して、明かりを備えておきましょう。懐中電灯では、ピンポイントでしか照らせないため、空間全体をたらせ、両手が空くランタンなどがよいでしょう。
防災トイレのヒント3:消毒
トイレの後は手をきれいにすることが大切です。水が出ない場合を想定して、ウェットティッシュやアルコール消毒液を備えておきましょう。
防災トイレのヒント4:携帯トイレ
洋式便器などにとりつけて使用する便袋を携帯トイレといいます。トイレの水が流れない時に必要です。ポリ袋を便器にかぶせ、その上から携帯トイレをとりつけます。
今の気持ちを表してみよう!
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