日本トイレ研究所では、排便の専門医である水上健先生(独立行政法人国立病院機構 久里浜医療センター 内視鏡部長)監修のもと、元新体操日本代表の秋山エリカ先生(東京女子体育大学教授)に考案いただき、「おなかにいいリズム体操」をつくりました。
■水上健先生からのメッセージ
慢性便秘症は成人女性に多く、特に思春期のお年頃から発症します。
水上は腸の形の異常と運動不足によるおなかが痛くなる便秘、「ねじれ腸便秘」や「落下腸便秘」に対するマッサージやエクササイズを「たけしの家庭の医学」や「ためしてガッテン」などで発表してきました。
お年頃の女性に多い便秘ですが、体育学部の女性にはほとんどみられません。
運動は便秘にとても効果があり、「ねじれ腸便秘」の水上は毎日ラジオ体操をしています。
ラジオ体操はとても良い体操です。ただ、若い女性には少しなじみにくいこともあり、もう少し体をひねっておなかを揺らし、あわせて姿勢改善をと思う場面もありました。
今回、東京女子体育大学 新体操部の秋山エリカ先生にご指導いただき新体操の優雅な動きでおなかの中や骨盤の中を揺らして便通を整え姿勢を改善させる「おなかにいいリズム体操」を作りました。
ラジオ体操に比べて、ひねりの強度が強いので、ご高齢の方はラジオ体操をやってから少しづつ体を慣らして行ってみてください。
姿勢がすっと伸びるとともに、おなかの調子が良くなることを期待しています。
■日本トイレ研究所からのメッセージ
排便は食べることと同じくらい大切で、生活の質にも影響します。
それにもかかわらず、出すことに関しては話題にしづらいこともあり、ないがしろにしがちではないでしょうか。
そこで、日本トイレ研究所は、排便について関心を持ってもらい、そこから健康や生活を振り返ることが大切だと考え、うんちweek(11/10-11/19)を行っています。具体的にはウェブサイトにて、おなかにいいレシピや排泄に関するお役立ち情報を公開しています。全国の小中学校と一緒に排便記録する活動も展開しています。
すっきり排便するには、食事、睡眠、運動が大切です。
なかでも、適度に運動することは、筋力アップはもちろんのこと、空腹やよい睡眠につながると期待できます。
運動により自律神経が整うことでいい排便にも効果があると考えています。
「おなかにいいリズム体操」は、おなかにいいだけでなく体幹も鍛えられる内容になっていますので、ぜひチャレンジしてみてください!
【注意】
・急に腰をひねると腰を悪くすることがあるので、徐々にひねる程度をあげて行ってください
・ご高齢の方や運動不足の方は、ラジオ体操第一をやってから、少しずつ体を慣らしてからチャレンジしてください
今の気持ちを表してみよう!
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